企業型確定拠出年金と個人型確定拠出年金(iDeCo)5つの違いについて解説! - 企業型確定拠出年金導入サポートセンター

企業型確定拠出年金と個人型確定拠出年金(iDeCo)5つの違いについて解説!

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企業型確定拠出年金と個人型確定拠出年金(以下iDeCo(イデコ))ってどちらが得?何が違うの?

老後の資産形成をしたいんだけど、私は何から始めたら良いのか・・・

このご質問について、今回はわかりやすく解説していきたいと思います。

 

 

そもそも確定拠出年金とは?

確定拠出年金のルーツは2001年に施行された「確定拠出年金法」です。

もともとの法律が定められた趣旨は老後の資産形成を現役時代から促進をするためです。

国民年金、厚生年金だけでは不足するであろう、老後の生活資金。それを収入のある現役時代から計画的に積立て、運用することで安心した老後生活を送れるように、という自助努力を促す制度です。

 

確定拠出年金は別名で「日本版401k」と呼ばれることがありますが、これはアメリカの代表的な確定拠出年金401kプランにならってその制度を日本が取り入れたことによります。ちなみに401kというのはアメリカの租税法である内国歳入法の第401条k項に由来しています。

 

確定拠出年金には、企業型確定拠出年金とiDeCo(イデコ)の2種類があります。ここからは両者の基本的な違いを抑えていきましょう。

 

企業型確定拠出年金とiDeCo(イデコ)の違い

①加入対象者

企業型iDeCo(イデコ)
加入対象者60歳未満の厚生年金保険被保険者(役員・従業員)自営業者・・・60歳未満の国民年金第1号被保険者

会社員・・・60歳未満の国民年金第2号被保険者

公務員・・・60歳未満の国民年金第2号被保険者

専業主婦(夫)など・・・60歳未満の国民年金第3号被保険者

加入者数約750万人約194万人

 

企業型確定拠出年金に加入できるのは厚生年金に加入している被保険者であり、企業の年金規約(ルール)に定められている方となります。そのため、社会保険に加入していない短時間勤務のパート労働者等は加入対象外となります。

企業型確定拠出年金は従業員のための福利厚生制度に思われがちですが、役員も加入できるというのが大きなポイントです。

 

一方でiDeCo(イデコ)は年齢要件を満たせば誰でも加入することができます。従来、iDeCo(イデコ)に加入できるのは企業年金や企業型確定拠出年金を導入していない会社の会社員、そして自営業者だけでした。しかし、2017年1月の法改正により、企業年金等を導入している企業の会社員や公務員、専業主婦などの加入が可能となりました。

結果として、iDeCo(イデコ)の加入者数は大幅に増加し、令和3年3月31日時点で約194万人となっています。

それでも企業型確定拠出年金と比較すると4分の1弱になっており、依然として企業型確定拠出年金加入者数の方が多くなっています。

 

②加入期間の上限

企業型 iDeCo(イデコ)
加入期間60歳まで(ただし、会社の年金規約に定めることにより、最長65歳までの任意の年齢)

 

60歳まで

 

企業型もiDeCo(イデコ)も加入期間の上限は原則60歳までとなっています。

しかし、企業型については年金規約(※)に定めることにより、最長65歳まで加入することができます。個人型と比較すると、プラスで更に5年間積立てをすることができるため、この差はかなり大きいと言えるでしょう。

なお、2022年5月からの法改正により、企業型は65歳未満から70歳未満へ、iDeCo(イデコ)は60歳未満から65歳未満へ、とそれぞれの加入期間が5年間拡大されることが決定しています。

※年金規約とは・・・企業が確定拠出年金を導入するためには、運営方法を規則として定め、地方厚生局の承認を得る必要があります。この規則を年金規約と言います。

 

③掛金の上限

企業型iDeCo(イデコ)
掛金の上限確定給付型の年金を実施していない場合:55,000円/月

※企業型確定拠出年金の規約において個人型への同時加入を認める場合:35,000円/月

確定給付型の年金を実施している場合:27,500円/月

※企業型確定拠出年金の規約において個人型への同時加入を認める場合:15,500円/月

 

1.自営業者等:68,000円/月※国民年金基金の加入者の限度額は、その掛金と合わせて68,000円

2.厚生年金保険の被保険者

確定給付型の年金及び企業型確定拠出年金に加入していない場合(公務員を除く):23,000円/月

企業型確定拠出年金のみに加入している場合:20,000円/月

確定給付型の年金のみ、または確定給付型と企業型確定拠出年金の両方に加入している場合:12,000円/月

公務員:12,000円/月

3.専業主婦(夫)等:23,000円/月

 

掛金の取り扱い事業主掛金 全額非課税(福利厚生費として全額損金算入)

加入者掛金 全額所得控除

全額所得控除の対象

 

この掛金の上限が一番わかりにくいかもしれません。

企業型のパターン1つをとっても、企業年金を導入されているか否かで、掛金の金額が大きく変わります。企業型の掛金上限は最大で月額55,000円です。

一方でiDeCo(イデコ)の掛金上限は月額68,000円となります。これは個人事業主の場合ですが、企業にお勤めの方で、社会保険に加入している方は


掛金については「いくら拠出したらいいでしょうか」というお問い合わせをいただくことが多いのですが、ご自身の現在の資産状況やライフプランを考えながら、出来る限り最大の掛金を拠出することをご提案しています。

掛金の月額上限は、企業型、iDeCo(イデコ)でも複数のパターンがあります。図式をよくご確認いただき、ご自身がどこに属するのかをまずは確認しましょう。掛金については、企業型、iDeCo(イデコ)いずれも非課税で積立てができます。

 

④運用商品

企業型iDeCo(イデコ)
運用商品会社が選定した運用商品から選択可能

 

個人が加入したプランを運営する金融機関が選定している運用商品から選択可能

 

将来的な受給額に影響を及ぼすため、運用商品の選択は、慎重に検討をしたいところです。

企業型の場合、会社が選定した運用商品から加入者が選択するため、投資にあまり慣れていない投資初心者にとってもそれほど迷うことなく、商品を選ぶことができる、というメリットがあります。商品を選択する際は、信託報酬や購入手数料をしっかりチェックするようにしてください。

iDeCo(イデコ)の場合は、数ある金融機関の中から自身が投資をしていきたい商品を取り扱っている企業を選択することができるため、個人としての選択の自由度が高いと言えるでしょう。見極めのポイントは取扱商品の幅広さだけでなく、信託報酬や購入手数料の設定率をしっかりチェックするといいでしょう。

 

⑤運営費用(口座管理料)

企業型iDeCo(イデコ)
運営費用全額事業主負担個人負担

 

 

確定拠出年金の制度を利用するためには、運営費用が発生します。

企業型の場合は、手数料は全額事業主負担となりますので、加入者が負担する手数料はありません。(事業主は福利厚生費として費用計上することができます)

 

iDeCo(イデコ)の場合、運営費用は個人が全額負担することになります。コストの種類は①加入時にかかる初期費用 ②毎月のランニングコスト ③その他(資産移管時・受取時)となります。

比較サイトもありますので、運用商品を調べるだけでなく、運営費用についてもチェックするようにしましょう。

※参考サイトiDeCoナビ

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

企業型確定拠出年金はある程度、企業が制度設計も含めてある程度大枠のルールを決めており、そのルールに則って加入者自らが老後資産設計を行っていくイメージです。

一方でiDeCo(イデコ)は、金融機関を選択する時点から自分自身の意志が前提となってくるため、本人の裁量に大きく委ねられてている、

と考えることもできるでしょう。

結論として、「今、自分が勤務している企業に企業型確定拠出年金が導入されていれば、優先的に活用」がベストです。

勤務先に企業型確定拠出年金が導入されていなければ、まずはiDeCo(イデコ)に加入することを検討し、少しずつ老後の資産設計に取り組んでいくのがいいでしょう。

 

投稿者: 白井 章稔

CFP® 社会保険労務士                                      中小企業への企業型確定拠出年金導入を得意とする。自身も企業型確定拠出年金の加入者の1人として、毎月資産の積立・運用を行う。企業型確定拠出年金導入セミナー講師、従業員説明会の実績、多数。